SLEEP & BREATHING

睡眠中に呼吸が浅くなる理由

横になると、気道だけでなく胸やお腹の動きも変わります

眠っている間も呼吸は一晩中続きます。 睡眠時間が足りていても、睡眠中の呼吸が浅ければ身体は回復しません。深く呼吸できることが、睡眠の質を左右します。

睡眠の質呼吸の質低呼吸胸郭横隔膜酸素CO₂自律神経
睡眠中は呼吸に不利な条件が重なることを示す概要図

結論:寝具の圧力が、睡眠中の呼吸を浅くする

浅い呼吸では、身体は眠っても休めない

横になると、頭・首・背中が寝具に押されます。気道が狭くなり、胸郭・横隔膜の動きまで小さくなると、一回の呼吸量が減ります。

浅い呼吸は交感神経を働かせ、身体を緊張状態に保ちます。気道を開き、呼吸で動く背中を押さえない。この考えから、トラタニは呼吸の深さを測りながら枕とマットレスを開発しています。

  • 寝ると呼吸は浅くなりやすい
  • 浅い呼吸では身体が休息状態へ移りにくい
  • 寝具から受ける圧力も関係する

睡眠中の呼吸で重要な5つのポイント

POINT 01

眠ると、起きているときとは呼吸の条件が変わる

起きているときと眠っているときでは、身体の姿勢、重力のかかり方、筋緊張が変わります。睡眠中は自分で意識して姿勢を整えたり、深く呼吸したりすることもできません。

トラタニは特に、仰向け・横向きになることで腹部や胸郭の形が変わり、横隔膜が動くための余裕が減る可能性に着目しています。寝姿勢そのものが呼吸運動の条件を変える、という見方です。

横になる
重力方向が変わる
胸郭・腹部の条件が変わる
横隔膜の動きに影響
換気の深さが変わる
POINT 02

呼吸は「気道が開いているか」だけでは決まらない

空気の通り道である気道は重要です。一方で、空気を実際に出し入れするには、胸郭が広がり、横隔膜が動き、肺に空気を取り込む換気運動が必要です。

CPAPは、空気を送り込んで気道を開く治療です。ただし、空気を実際に出し入れするには胸郭と横隔膜が動く必要があります。寝姿勢と寝具の圧力は、その動きを左右します。

POINT 03

浅い呼吸では、酸素だけでなくCO₂にも目を向ける

呼吸は酸素を取り込むだけでなく、二酸化炭素(CO₂)を体外へ出します。換気が浅くなると、酸素の取り込みとCO₂の排出がともに減ります。

血中酸素濃度が正常でも、CO₂を十分に出せていなければ深く呼吸できているとは言えません。詳しくは睡眠中の酸素とCO₂へ。

呼吸が浅くなる
換気量が低下
O₂・CO₂環境が変化
自律神経などに影響
回復環境が変わる
POINT 04

浅い呼吸が続くと、身体が休息状態へ移りにくい

浅い呼吸では短く吸って短く吐く状態になり、交感神経が働き続けます。これでは副交感神経へ切り替わらず、身体は眠っても緊張したままです。

横隔膜が動く深い呼吸と、ゆったりした呼気で副交感神経を働かせる。この休息状態をつくる寝姿勢が、質の高い睡眠に必要です。

浅い呼吸と交感神経・副交感神経の関係を詳しく見る

眠れないときに考えられる一般的な原因と、睡眠中の呼吸との関係を詳しく見る

POINT 05

「よく眠った感じ」と「身体が回復した状態」は同じとは限らない

長く眠り、途中で目覚めた記憶がなくても、朝に重さや疲れが残る人はいます。

睡眠時間が足りていても、睡眠中の呼吸が浅ければ身体は十分に休めません。朝の疲れを減らすには、眠っている時間ではなく、眠っている間の呼吸を変える必要があります。

寝ても疲れが取れない・朝起きてもだるいときに考えられる原因を詳しく見る

寝具と睡眠中の呼吸の関係

眠ると、頭・首・背中が寝具に支えられ、起きているときとは身体にかかる圧力が変わります。枕とマットレスは、それぞれ異なる場所から睡眠中の呼吸条件に関係します。

寝具について:寝具は医療機器や治療の代わりになるものではありません。いびき、呼吸停止の指摘、強い日中の眠気などがある場合は、医療機関へ相談してください。

睡眠と呼吸のよくある疑問

Q. 何時間寝れば「質のよい睡眠」になりますか?
必要な睡眠時間には個人差があります。また時間だけでは睡眠の状態を十分に説明できません。このページでは、睡眠時間に加えて「眠っている間の呼吸」という身体側の条件を見る考え方を紹介しています。
Q. いびきがなければ呼吸は問題ありませんか?
いびきは一つのサインですが、呼吸を考える要素は気道だけではありません。胸郭や横隔膜の動き、換気の深さなども関係します。呼吸停止の指摘や強い日中眠気がある場合は医療機関へ相談してください。
Q. 「呼吸の質」とは何ですか?
トラタニでは、呼吸の深さ・安定性・呼気時間・胸郭や横隔膜の動きなどをまとめて捉えるために「呼吸の質」という言葉を使っています。単一の医学的検査指標を指す言葉ではありません。

研究・解説記事アーカイブ

上の解説は、これまで個別に発信してきた内容を統合したものです。発表時の詳しい説明や各シリーズを確認したい方は以下から原文をご覧いただけます。

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最終更新:2026年8月26日
詳しい研究発表を見る
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