🟦日本には、いま約2000万人もの人が睡眠障害に悩んでいると言われています。
「寝ても疲れが取れない」「途中で何度も目が覚める」——
多くの人が原因の分からないまま苦しんでいます。
なぜ、これほど多くの人が改善できないのでしょうか。
その理由のひとつは、
従来の睡眠研究が“呼吸と自律神経”に十分アクセスしてこなかったことにあります。
これまでの睡眠研究は、
睡眠時間やレム・ノンレムといった「脳の状態」に焦点を当ててきました。
しかし脳波は、体全体の状態を表すものではありません。
体を本当に支えているのは、
睡眠中の呼吸の強さと、それに連動する自律神経の働きです。
近年の世界の研究では、
睡眠中の弱い呼吸(低呼吸・低換気)が、
自律神経・心血管・免疫に大きな影響を与えることが明らかになってきています。
これはトラタニ開発ストーリー(リンク)にもつながることです。
リンク:トラタニ開発ストーリー(リンク)

一般的に睡眠障害の原因は次の3つに分類されます。
- 心配・不安などの精神的ストレス
- 痛み・姿勢など身体的ストレス
- 睡眠時無呼吸症候群SASなどの呼吸障害
一見バラバラに見えるこれらの原因には、共通点があります。
それが「交感神経優位」です。
■ 交感神経優位がつくる“眠れない身体”
交感神経が優位になると、身体は「戦闘モード」に入り、次のような変化が起こります。
呼吸が浅くなる 酸素(O₂)の取り込みが低下 自律神経バランスが乱れる 血流が悪化 心拍・血圧が上昇 心臓への負荷が増える 免疫・消化機能が低下 ストレスホルモンが増加し、ホルモンバランスが乱れる
つまり、眠れるはずの身体が、眠れない身体に変わってしまうのです。
睡眠障害の厄介なのは、痛みなどの直接原因がなくなっても、眠れないということを体と脳が覚えてしまって、睡眠障害がずっと残る点なのです。
■ 低呼吸(浅い呼吸)がもたらす悪循環
最新の研究では、睡眠中の低呼吸が
慢性的な低酸素(O₂不足)交感神経の過剰興奮心拍・血圧の上昇心血管疾患リスクの増加
につながる可能性が示されています(※詳細は後述します)。
■ 呼吸は自律神経に物理的に直接アクセスできる唯一の手段です。
深い呼吸で横隔膜が上昇するほど、食道外壁にある迷走神経を刺激して、副交感神経優位になり、交感神経優位から自律神経バランスが保たれる状態になります。具体的な交感神経と副交感神経の比率は日中では6:4。夜は2:8前後が理想と言われています。
自律神経は、心臓、血管、胃腸などの内臓の働きを自動調整し、体を安定状態に保つための神経システムです。ホルモンや免疫の働きにも影響を与えるので、「深い呼吸で自律神経バランスを保つ」ことが健康への近道です。
- 睡眠の質=「呼吸の深さ」で「自律神経状態」が大きく左右されます
- イビキがなくても睡眠中は筋肉が緩み、誰でも呼吸が浅くなりやすい
- 浅い呼吸 → 交感神経優位 → 眠りが浅くなります
- 深い呼吸 → 副交感神経優位 → 深い眠りにつながります
■「睡眠中、呼吸はなぜ浅くなるのか」 枕について。
体の筋肉は垂直方向についているため、立位や座位では常に重力がかかって、弱い緊張状態を保てます。この緊張状態が筋肉の伸縮を手助けしてくれるのです。ところが、寝姿勢ではこの重力が逆になるため、筋肉の緊張がなくなるため、気道と筋肉が緩み、動きにくい状態になります。筋肉は緩むと、本来の力が出せず、さらに寝具から受ける体圧によって、働きが極端に弱まるため、想像以上に呼吸が弱まるのです。

通常の枕は背中より頭が高いのが一般的です。これは呼吸の視点で見ると間違いなのです。赤ちゃんの時は枕をしないのが普通で、この背中と頭が同じ高さの姿勢が最も呼吸がしやすい姿勢なのです。
通常の枕「仰向け寝」の場合、前頭部があご側に回旋するモーメントが働きます。結果、上気道が折れて、いびきや呼吸停止になります。

しかし、トラタニは後頭部と背中が同じ高さであること、頭重心位置を独自位置にしていること、首への圧力が極めて小さいなどの様々な技術的工夫(特許)構造にすることで、仰向けで寝ても、前頭があご側に回旋(前傾)できないので、気道が折れず、楽に呼吸ができるのです。
【睡眠時無呼吸症候群SASだけではない】筋肉のゆるみはアゴと舌を支える筋肉(顎二腹筋)も同じです。あごが緩むと、口が開き、舌の根元が喉に縮むため、気道が狭くなり、ひどい場合は舌根沈下となり呼吸が止まってしまいます。これが睡眠時無呼吸症候群SASの原因となります。この現象は太っている人特有のものではなく、程度の差はあっても、誰にでも起こりうることなのです。
【枕の比較】枕をしてもしなくても、口は簡単に開閉できるのが普通です。しかし、トラタニ好循環枕は、口を開けようとしても、口を開けることはできません(購入後に是非お試しください)。これはあごと舌を制御する筋肉(顎二腹筋)が緩まない特許構造だからできるのです。舌が上あごに付く正常状態をキープできるので、舌が喉に縮むこともなく、舌根沈下を未然に防ぎます。軽度の睡眠時無呼吸症候群、呼吸が心配な方、CPAPが合わなくて離脱した方、健康志向の高い方にも、お試しいただきたいです。※CPAPのメリットを否定するつもりはありませんが、強制的に気道に圧力をかける方式は、ご年配やデリケートな方は受け入れにくいケースも多いようです。

浅い呼吸は横隔膜の上下動が少ないため、横隔膜を貫通する迷走神経=副交感神経を刺激しにくく、睡眠中ずっと交感神経優位が続き、自律神経バランスが乱すことになります。
睡眠時無呼吸症候群SASやいびきがなくても“低呼吸”は誰にでも起きていることで、いびきがないから安心というわけではないのです。
🟦【平面マットレスの問題点】
なぜ平面マットレスでは呼吸が浅くなるのか」
- 平らな寝具では仰向け時に仙骨と臀部に荷重が集中。
- 仙骨の動きが止まり、胸郭が広がらない。
- 結果として呼吸が浅くなり、寝返り回数も増え、覚醒しやすい。
人の体、お尻は出っ張り、腰は反り、背中も丸いS字。だから、アパレルパターン発想では立体的な寝具になるが当然の結果です。

【呼吸を深め、寝返り回数を減らして、睡眠の質を上げます】
立体構造で支えるトラタニ好循環マットレスは、体の凹凸に沿って快適に受け止めます。
体圧が集中する臀部と仙骨の体圧が減れば、中途覚醒の原因となる寝返り回数を減らすことができます。
「寝返りしやすいマットレス=良い」という宣伝は、本質からずれているのです。寝返りは、体圧が集中した身体が負荷を逃がすための自然な反応です。トラタニは身体が安定して休めるので、過度な寝返りや中途覚醒が起こりにくく、結果として睡眠の質の向上が期待できます。
【命の根源である、呼吸の仕組み】
正常な人は日に、2万回(深い)、そうでない人は4万回(浅い)呼吸をします。絶え間なく酸素を取り込むという行為は命の根源です。その呼吸は骨盤から頭部までの骨格と筋肉を総動員する全身運動で、
- 呼気では、仙骨前傾 → 横隔膜上昇 → 迷走神経(副交感神経)を刺激しながら、胸郭が狭まり空気を排出 。
- 吸気では、仙骨後傾 → 横隔膜下降 → 胸郭が広がりより多くの空気を取り込む。

上図、トラタニ好循環マットレスはこの仙骨の微細な前後の動き(うなずき運動)を発端に、脊柱・肋骨・頭部へと連動して微妙な動きを促します。さらには、脊柱を整え、胸郭を広げ、肩甲骨の上方回旋を促すことで、胸郭の上下動と拡幅を促してくれるので、努力ゼロで呼吸が深くなります。

🟦「浅い呼吸が自律神経を乱す理由」
- 浅い呼吸 → 酸素取り込み低下して、細胞機能も低下。
- 交感神経が高まりやすい
- 血流悪化・心拍上昇し心臓に負荷がかかる。消化機能も低下。
- CO₂の排出が疎かになり、血液が酸性化してPHが正常値7.4から逸脱しやすい。
- ストレスホルモン増加して、免疫やホルモンバランスも乱れやすい。
- 副交感神経が働きにくく、眠りが浅くなる
- 健康維持には細胞機能を高めること。自律神経バランスが整うことが必須です。
🟦「最近の海外研究からわかる隠れ低呼吸の影響」-----大きく遅れる日本の研究。
先進諸国に見る睡眠研究。誰にでも起きうる「睡眠時の隠れ低呼吸」が将来の健康リスクを高めると警鐘をならします。

日本では睡眠時無呼吸症候群を中心の研究が大半ですが、海外ではいびきのない人でも軽度の低呼吸によって、軽い低酸素状態と自律神経の乱れの常態化が問題であるとされています。いわゆる睡眠中の「隠れ低呼吸」になっているということです。
これらの論文は、軽度の低呼吸・低酸素が「隠れ」やすい形で自律神経に影響を与え、疲労感・体調不良・心血管リスクの原因となりうることを科学的に支持しています。※私見ですが、人生の1/3という時間軸でとらえると、軽度であっても酸素不足と自律神経の乱れの累積が体に与えるダメージは、想像以上のリスクと考えます。実際の実証研究によって、がんや認知症などの疾病ごとの証明することは、当分、不可能と思われますが、低酸素環境が作り出すHIFの活性化、自律神経の乱れ、免疫、免疫・代謝・ホルモンバランスのシステムが許容限界を超えてしまう「負の連鎖」を断ち切るためにも、呼吸の質を上げることが必要と考えます。
■ 重症ではないけれど、見逃されがちな呼吸の質
睡眠時無呼吸症候群(SAS)ほど深刻ではない「弱い低呼吸」や「隠れ低呼吸」でも、
実は体にとっては十分な負荷となり、自律神経のバランスを乱す可能性があります。
■ 低酸素が交感神経を刺激し、心身に影響
最近の研究では、睡眠中に繰り返される軽度の低酸素状態が、
交感神経を過剰に刺激し、血圧上昇・心拍変動・不整脈リスクの増加につながることが示されています。
■ 自律神経の乱れは、免疫・ホルモン・循環器にも波及
自律神経が乱れると、免疫力の低下やホルモンバランスの崩れ、
さらには心血管疾患のリスクにも関係することがわかってきました。
信頼性の高い最近の研究論文5件(2023〜2025年)
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A narrative review of the mechanisms and consequences of intermittent hypoxia and the role of advanced analytic techniques in pediatric autonomic disorders (2023)
間欠性低酸素(繰り返しの軽い酸素低下)が小児の自律神経障害の主な原因となり、睡眠時無呼吸や他の疾患で隠れた低呼吸が自律神経の乱れを引き起こすメカニズムをレビュー。軽度の低酸素が酸化ストレスを伴い、日常的な隠れ低呼吸でも同様の影響が及ぶ可能性を指摘。
URL: https://www.luriechildrens.org/globalassets/media/pages/specialties--conditions/specialities/center-for-autonomic-medicine/intermittent-hypoxia-and-the-role-of-advanced-analytic-techniques.pdf -
Heart rate variability and autonomic nervous system imbalance: Potential biomarkers and detectable hallmarks of aging and inflammaging (2024)
加齢による自律神経のバランス崩れ(交感神経優位)が炎症を促進し、軽度の自律神経障害を引き起こす。心拍変動(HRV)を指標に、低酸素ストレスが関連することを議論。日常の軽い低呼吸が蓄積すると、疲労や体調不良につながりやすい。
URL: https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1568163724003398 -
Autonomic dysfunction in sleep disorders (2024)
睡眠障害で自律神経が乱れやすく、特に軽度の低換気(隠れ低呼吸)でも自律神経異常が起きる。先天性中枢性低換気症候群の例から、睡眠中の軽い低酸素が自律神経に悪影響を及ぼす仕組みを概説。
URL: https://www.medlink.com/articles/autonomic-dysfunction-in-sleep-disorders -
Increased sleep apnea-specific hypoxic burden is independently associated with cardiovascular autonomic dysfunction in obstructive sleep apnea (2025)
睡眠時無呼吸での低酸素負担(hypoxic burden)が、心臓関連の自律神経機能障害と独立に関連。軽度の低酸素蓄積が夜間の自律神経乱れを招くことを大規模研究で示唆しており、隠れた低呼吸の悪影響を裏付ける。
URL: https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S1389945725005386 -
Hypoxic burden as a cause of cardiovascular morbidity in childhood obstructive sleep apnea (2025)
小児の睡眠時無呼吸で、低酸素負担(hypoxic burden)が心臓の自律神経機能障害や血圧上昇の原因となる。無呼吸指数が同じでも低酸素負担が高い場合に自律神経の乱れが顕著で、軽度の低酸素が隠れた形で心血管系に影響を与える可能性を指摘。
URL: https://www.nature.com/articles/s41390-025-04153-3
**隠れ低呼吸(軽度の低呼吸や間欠性低酸素)**による弱い低酸素状態と自律神経の乱れが、がん、パーキンソン病、認知症(アルツハイマー病など)の発症・進行に示唆される関連性について、最近の研究(主に2023〜2026年)でいくつか指摘されています。これらは主に**睡眠時無呼吸症候群(OSA)**での慢性間欠性低酸素(CIH: chronic intermittent hypoxia)をモデルとしており、日常的な「隠れ低呼吸」が蓄積した場合に類似のメカニズム(酸化ストレス、炎症、ミトコンドリア障害、神経変性促進など)が働く可能性が議論されています。
Obstructive Sleep Apnea, Positive Airway Pressure, and Implications of Early Treatment in Parkinson Disease (2026, JAMA Neurology)
未治療の睡眠時無呼吸(低酸素負担が高い場合)がパーキンソン病の発症リスクをほぼ2倍に高める可能性を示唆。大規模コホート研究で、CPAP治療でリスクが軽減。慢性間欠低酸素が酸化ストレス・神経炎症を介してドーパミン神経変性を促進するメカニズムを指摘。
URL: https://jamanetwork.com/journals/jamaneurology/article-abstract/2841763
Obstructive Sleep Apnea and Parkinson's Disease: Bidirectional Clinical and Pathophysiologic Links (2025)
OSAとパーキンソン病の双方向性関連をレビュー。慢性間欠低酸素が酸化ストレス・神経炎症を増大させ、ドーパミン神経変性を悪化させる。PD患者のOSA有病率が高く、低酸素が進行を加速する可能性。
URL: https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC12028076
Hypoxia Pathways in Parkinson's Disease: From Pathogenesis to Therapeutic Targets (2024)
脳内の低酸素経路がパーキンソン病の発症に関与。重度低酸素は症状類似(認知・運動障害)を引き起こすが、軽度制御低酸素は一部で治療的効果も。日常的な隠れ低呼吸の蓄積がリスク因子となりうる。
URL: https://www.mdpi.com/1422-0067/25/19/10484
Intermittent hypoxia-hyperoxia training ameliorates cognitive impairment and neuroinflammation in a rat model of Alzheimer's disease (2025)
間欠低酸素が認知障害・神経炎症を悪化させる一方、制御された低酸素-高酸素訓練で改善。隠れた低呼吸が炎症を介して認知症進行を促す可能性を示唆(動物モデル)。
URL: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39476996
Impact of Chronic Intermittent Hypoxia on Cognitive Function (2024)
慢性間欠低酸素が認知機能低下・海馬神経損傷を引き起こすメカニズムをマウスで検証。軽度の持続的低酸素が認知症リスクを高める可能性。
Intermittent hypoxia inhibits anti-tumor immune response via regulating PD-L1 expression in lung cancer cells and tumor-associated macrophages (2023)
間欠低酸素が肺がん細胞でPD-L1発現を増やし、免疫抑制・腫瘍進行を促進。OSA関連の隠れ低呼吸ががん悪化のリスク因子となりうる。
URL: https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S1567576923009773
Intermittent hypoxia exacerbates tumor progression in a mouse model of lung cancer (2020, but mechanisms relevant to recent discussions)
間欠低酸素が腫瘍成長・転移を加速(VEGF増加、Wnt経路活性化)。最近のレビューでもOSAの低酸素ががん進行に関与すると指摘。
