SLEEP HYPOPNEA

呼吸は止まらなくても浅くなる
見逃される睡眠中の低呼吸

無呼吸だけを警戒しても不十分です。胸郭と横隔膜が動かず、一回の呼吸が弱い状態が一晩中続けば、身体は休めません。

本当に見逃されているのは、止まらずに一晩中続く「浅い呼吸」です

いびきも呼吸停止も目立たない。血中酸素濃度も大きく下がらない。それでも一回に出入りする空気が少なければ、酸素不足とCO₂排出不足が続きます。

交感神経の働きが高いまま続き、眠りが浅くなり、朝に疲れが残る。低呼吸を放置してはいけない理由です。

無呼吸と低呼吸の違い

無呼吸

睡眠検査では、一定時間にわたり空気の流れがほぼ止まった状態として評価されます。

低呼吸

空気の流れが止まり切らなくても、通常より弱くなった状態です。本人が気づきにくい点が特徴です。

医療上の判定は睡眠検査によって行われます。このページは診断ではなく、トラタニが寝姿勢と寝具構造から研究している「呼吸の弱まり」を説明するものです。

寝た瞬間から、呼吸を弱くする力が働く

重力の向きが
変わる
頭・首・背中が
寝具に触れる
気道・胸郭・腹部が
圧迫される
横隔膜の動きが
小さくなる
低呼吸が
一晩続く

気道を開くだけでは足りません。胸郭と横隔膜を動かし、一回の呼吸量を増やす必要があります。

低呼吸が身体を休めなくする4つの変化

一回換気量が減る

呼吸回数が同じでも、一回に出入りする空気が少なければ、必要な換気量を確保できません。

酸素不足・CO₂過剰になる

浅い呼吸では酸素の取り込みとCO₂の排出がともに減り、身体内部のガス交換が滞ります。

交感神経が働き続ける

浅い呼吸は身体を緊張状態に保ち、副交感神経が働く休息状態への切り替えを止めます。

朝に疲れと眠気が残る

眠る時間が足りていても身体は回復せず、朝のだるさや日中の眠気につながります。

睡眠中に低呼吸が起こる、一般的な原因

低呼吸は、気道が狭くなる原因と、胸郭・横隔膜が動きにくくなる原因に分けて考えます。

肥満・首まわりの組織

首や舌の周辺組織が増えると、眠って筋肉がゆるんだときに気道が狭くなります。

鼻づまり・扁桃・顎の形

鼻炎、扁桃肥大、小さい下顎などは空気の通り道を狭くし、睡眠中の呼吸量を減らします。

仰向け寝

顎と舌が喉側へ下がり、気道が狭くなります。内臓の重さも横隔膜側へ移ります。

飲酒・睡眠薬

気道を保つ筋肉が強くゆるみ、呼吸への反応も弱くなるため、低呼吸が起こりやすくなります。

加齢・筋力低下

舌、喉、呼吸筋を支える力が低下すると、眠った後に気道と呼吸量を保ちにくくなります。

寝具による気道・背中の圧迫

枕が顎を下げ、マットレスが胸郭と呼吸筋を押すと、気道と一回換気量の両方が小さくなります。

いびきがなくても、背中を寝具に押されれば低呼吸は起こる

気道だけでなく、肋骨と横隔膜が動けるかを確認することが、トラタニの寝具研究の特徴です。

呼吸停止の指摘、大きないびき、強い日中の眠気がある場合:寝具だけで判断せず、睡眠時無呼吸症候群について医療機関へ相談してください。